こんにちは。
訪問看護ステーションのブログをご覧いただきありがとうございます。
今日は在宅医療の現場でも意外と質問の多い 「贈与税」 について、訪問看護の視点を交えながらわかりやすく解説します。
■ なぜ訪問看護で「贈与税」を説明するの?
在宅医療の現場では、
- 子どもが親の支援をしている
- 介護に必要な費用を家族が負担している
- 生活費の援助が発生している
など、お金のやり取りに関するお話がよく出ます。
その中で「これって贈与税がかかるの?」と聞かれることも少なくありません。
ブログで事前に知識を共有することで、ご利用者やご家族の安心につながります。
■ 贈与税とは?(在宅ケア視点で解説)
贈与税とは、個人から財産をもらったときに受け取った側に課税される税金です。
● 在宅医療でよくある“贈与に該当する可能性”の例
- 親の生活費を子が定期的に振り込む
- 高額な介護用品・リフォーム費用を家族が支払う
- 家の名義を親 → 子に変える
- 通帳の名義を変更する
もちろんすべてが課税対象になるわけではありませんが、
「生活費や介護費用だから絶対非課税」とは限らない点がポイントです。
■ 基礎控除110万円で“贈与税ゼロ”になるケース
贈与税には 年間110万円の基礎控除があります。
● 1年間(1/1〜12/31)で受け取った贈与額が110万円以下
→ 贈与税は発生しません。申告も不要。
※訪問看護でよく聞かれる“生活費の援助”は、通常はこの基礎控除とは別で
生活費・教育費として非課税になるケースが多いです。
■ 生活費・介護費は贈与税の対象になる?
結論:通常は非課税扱いになることが多い
● 非課税になる理由
「生活に必要な資金」として認められるため。
● ただし注意!
以下の場合は贈与税の対象になることがあります:
- 生活費ではなく“貯金”させている
- 高額な資金を子が負担し、親の名義で財産が増える
- 介護費用名目だが、実際は自由に使えるお金として渡している
在宅医療では“介護費用の負担”はよくあるため、
ケースによって判断が分かれることを知っておくと安心です。
■ 親から子へ財産を渡す時の特例(介護背景でよく相談される)
● ① 居住用不動産の贈与(配偶者控除 最高2,000万円)
夫婦間の自宅贈与は大きな非課税枠があります。
● ② 住宅取得資金の贈与(最大1,000万円前後)
お子さんが近居・同居を前提に家を建てる際によく使われます。
● ③ 教育資金・結婚資金の非課税制度
お孫さんの世代で活用するケースが多いです。
■ 贈与税の申告(必要な人)
以下のいずれかに該当すると確定申告が必要です:
- 110万円を超える贈与を受けた
- 住宅取得資金などの“非課税特例”を使う
→ 翌年2月1日〜3月15日までに申告
■ 訪問看護として伝えておきたいポイント
- 生活費・介護費の援助はほとんどが非課税
- ただし“名義変更・高額な資産移動”があると課税の可能性
- 相談を受けた時は“税務署か税理士へ”と案内する
- 家族内での金銭の動きはメモや記録を残すと安心
訪問看護の場で金銭相談を受けても、
専門的判断は税理士に委ねるのが安全です。
■ まとめ
- 贈与税は“もらった側に課税”される
- 生活費や介護費の援助は原則非課税
- 年間110万円の基礎控除で課税ゼロ
- 高額な援助・名義変更は要注意
- 在宅医療・訪問看護の現場でも知っておくとトラブル防止に役立つ
訪問看護ステーションでは、税務相談そのものは行いませんが、
ご利用者の不安を軽減するために基本的な知識を共有しておくことは大切です。